フタバスズキリュウが恐竜じゃない理由を徹底解説|知られざる古生物の世界へ

目次

1. フタバスズキリュウは恐竜じゃないって本当?

名前に「リュウ」がついているけど恐竜じゃない理由

「フタバスズキリュウ」という名前を聞くと、多くの人が「恐竜の仲間かな?」と思いがちです。
名前に「リュウ(竜)」がついているからですね。しかし実は、フタバスズキリュウは恐竜ではなく、首長竜(くびながりゅう)という海の爬虫類の仲間です。

恐竜は陸上で生活する爬虫類グループに含まれますが、フタバスズキリュウのように海で暮らしていた生き物は、恐竜とは別の分類になります。

恐竜の定義とフタバスズキリュウの違い

恐竜と呼ばれるためには、いくつかの定義があります。

【恐竜の定義】

  • 完全な陸上生物であること
  • 後ろ足がまっすぐ体の下に伸びている(二足歩行 or 四足歩行)
  • 主に中生代(三畳紀・ジュラ紀・白亜紀)に生きていた

フタバスズキリュウは、白亜紀に生きていた点では一致しますが、水中で暮らし、四肢はヒレのように進化しているため、恐竜の条件から外れるのです。

恐竜と首長竜はどう分類されているのか?

首長竜は「海生爬虫類」のひとつで、恐竜とは並列に存在していた別のグループです。
ほかにも、同じく海で生活していたモササウルス魚竜(イクチオサウルス)なども、恐竜ではないとされています。

分類陸上/海中主な特徴
恐竜陸上足が体の真下にある骨格構造
首長竜海中長い首とヒレ状の四肢が特徴
魚竜類海中魚に似た形で高速泳行が得意
モササウルス類海中ワニに似た体で大型の捕食者

2. フタバスズキリュウの特徴と生きていた時代

全長10メートル超!フタバスズキリュウの姿とは

フタバスズキリュウは、首長竜の一種で、全長10メートル以上という巨大な体を持っていました。
長い首、小さな頭、ヒレのような手足が特徴で、体の形はまるで水中を滑る潜水艦のようです。

口にはとがった歯が並び、小魚やイカのような生き物をつかまえて食べていたと考えられています。

海で暮らしていた?その生態と生活環境

フタバスズキリュウは完全に海の中で暮らす生き物でした。
陸に上がって卵を産むのではなく、水中で子どもを産む「胎生」だったと考えられています。

泳ぎが得意で、前後のヒレを羽ばたかせるように動かして推進力を得ていたとされます。
その優雅な動きから「海の王者」とも呼ばれます。

白亜紀の日本に生息していた理由とは

フタバスズキリュウがいたのは、白亜紀後期の日本、今の福島県やその周辺の海でした。
当時の日本列島はまだ形成途中で、浅くて暖かい海が広がっており、魚やアンモナイトなどの餌も豊富だったことが分かっています。

つまり、日本の海はフタバスズキリュウにとって、非常に暮らしやすい環境だったのです。


3. 日本での発見と名前の由来

福島県で発掘された奇跡の化石

フタバスズキリュウの化石が発見されたのは、1968年の福島県いわき市。
当時、高校生だった鈴木直さんという方が偶然、海岸でその骨を見つけたことから大きなニュースになりました。

日本で初めて本格的な首長竜の化石が見つかったということで、国内外から注目を集めた発見でした。

「双葉鈴木竜」の名前がつけられた背景

フタバスズキリュウの名前は、発見された「双葉町」と、発見者の「鈴木さん」にちなんで名付けられました。
日本語の読みでは「双葉鈴木竜」、学名ではFutabasaurus suzukiiと記されます。

この名前には、個人の発見が学問的な発展につながったことへの敬意も込められています。

日本の古生物学に与えたインパクトとは

この発見により、日本でも恐竜や古代爬虫類の研究が盛んになりました。
それまで「日本には恐竜の化石は少ない」と言われていましたが、フタバスズキリュウの存在がその常識を変えたのです。

以降、日本各地でさまざまな化石が発見されるきっかけとなり、古生物への関心が高まっていきました。


4. フタバスズキリュウを通して学べること

恐竜と他の古代生物の違いを知る楽しさ

フタバスズキリュウは恐竜ではありませんが、それをきっかけに「恐竜とは何か?」「海の生物との違いは?」といった視点が広がります。
分類の違いや暮らしていた場所を知ることで、より深く古生物の世界を楽しむことができます。

子どもたちに人気!展示や図鑑の魅力

フタバスズキリュウはそのカッコいい名前と大きな体、そして「日本で見つかった」という特別感から、子どもたちにも大人気です。
各地の博物館や図鑑でもたびたび紹介されており、模型やイラストも親しみやすく描かれています。

【見に行ける博物館の例】

  • いわき市石炭・化石館(福島県)
  • 国立科学博物館(東京)

恐竜じゃないけど、ロマンがたっぷりな存在

フタバスズキリュウは、「恐竜じゃない」と言われがちですが、その魅力や発見のドラマ、進化の不思議は恐竜にも負けていません。
むしろ、「海の中の主役」として、恐竜とはまた違うロマンを感じさせてくれる存在です。


まとめ:フタバスズキリュウは恐竜じゃないけれど魅力いっぱいの海の王者

フタバスズキリュウは、恐竜ではなく首長竜という海生爬虫類ですが、日本で発見されたことやそのダイナミックな姿から、今も多くの人に愛されています。

恐竜だけでなく、当時の海や空にも多彩な生き物がいたことを教えてくれる存在。
フタバスズキリュウを知ることは、太古の地球の豊かさを知る第一歩なのです。

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この記事を書いた人

子どものころから恐竜が大好きで、図鑑をぼろぼろになるまで読みこんでいたキョルルです。
今でも恐竜の魅力に心をつかまれ、あの時代の息吹を感じられるような情報や世界観を、言葉とビジュアルで伝えたいと思いこのサイトをつくりました。
恐竜のロマンと好奇心を胸に、恐竜の世界を一緒に旅しましょう!

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